【釧路新聞掲載】八代目 佐野孫右衛門
前回の寄稿で話した、佐野孫右衛門は世襲名であり、本来であれば私が十二代目に当たるのだが、
昭和十五年に七代目が最後となり途絶えてしまった。
改めて、日の目を見ずに佐野孫右衛門が歴史に埋没する危機を感じ、
私は八代目を襲名する事になったのだ。
そうした経緯も踏まえ、私がやるべき事は明白に見えたのだ。
先祖が築いた釧路の礎を私は継承し、釧路の再興、発展を願い様々な活動を実践して行く。
そして、ゆくゆくは道東全体を盛り上げ、
次の世代へと歴史、文化を繋いで行く事こそが、
先祖から私へと繋がれたバトンなのである。
